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長瀬 葉音HANON NAGASE

繁殖スタッフ
2018年入社

入社のきっかけ

幼い頃から動物が好きで、その想いは中学生になってもずっと変わらず、動物について専門的に学べる高校に進学しました。その高校には、多くの愛玩動物や爬虫類がいましたが、実は、私は馬への興味はまったくありませんでした。ただ、ある時、学校の先生から、「動物に携わる仕事がしたいなら、視野を広げるために北海道の牧場でインターンシップを体験してみては」とアドバイスをいただき、インターンシップに参加したことが入社のきっかけとなりました。競走馬の生産について色々な話を聞かせていただくうちに、「自分が関わった馬がレースという大きな舞台に立ち、勝った時の喜びは計り知れないに違いない!」と、自分のなかで夢が大きく広がったことを覚えています。高校を卒業したばかりで1人、北海道の知らない土地に就職することには不安もありましたが、寮・設備・社員食堂など環境が整っていることから安心することができ、入社を決めました。

セールで馬を持つことも

1日の仕事のながれ※ある日の例

6:30 - 10:30

出勤後に、夜間放牧をしていた親仔の収牧を行います。本来、馬は群れで生活する動物なので、仲間との放牧を行うことでストレス軽減や体力増加を期待できます。収牧後には前日に作っておいた餌を与えます。入念な馬体チェックを行い、傷だけではなく熱を出していないかなど体調の確認も行います。チェック後には適切な治療を行います。母馬は体重が重い分、蹄(ひづめ)のケアも特に重要です。その他、親仔共に頻繁に体重を計測し、記録しています。

10:30 - 12:30

昼休憩

社員食堂で昼食をとり、その後は寮や休憩室で昼寝をするなど、思い思いに過ごします。

12:30 - 16:30

馬房掃除、翌日の餌の準備、使っていたパドックやウォーキングマシンの掃除、必要な治療、獣医師による診察の対応や1日の記録の作成を行っていると、あっという間に1日が終了します。お産シーズン中、お産当番の夜は仮眠を取りつつ待機しています!

今任されている仕事内容

厩舎で馬とふれあう長瀬さん

私は厩舎スタッフの3番手を務めており、厩舎長・厩舎長補佐が不在の時には現場のリーダーとして、必要な作業を進めています。ほかにも、厩舎で使用する薬の管理や物品の補充なども担当しています。また、業務に必要な資格として馬運車運転免許を取得させてもらったので、親仔を専用の馬運車に載せて運ぶこともあります。とはいえ、 まだまだ経験不足。助手席に座ってくれる先輩にアドバイスをもらいながら、馬に衝撃を与えないよう細心の注意を払って運転をしています。

仕事のやりがい

私が、この仕事でやりがいを感じることの一つ目はお産への立ち合いです。母馬が新しい命を産みだすシーンは本当に神秘的で、何度立ち会ってもとても感動します。お産シーズン中は10日に1回程度、お産待機当番(分娩兆候が出た母馬がいると厩舎から呼び出しがあり、お産のサポートをする係)というものがあり、夜中に電話が鳴ることもあるのですが、その時も、眠い目を擦りつつウキウキして出勤するんです! 仔馬を産んだ直後の母馬は、愛おしそうに仔馬を舐めたり匂いを嗅いだりしていて、「母性」を感じて心が温かくなります。 やりがいを感じることの二つ目は、お世話をしていた馬がレースに出走することです。競馬には興味がなかった私ですが、今ではその瞬間が大きなやりがいとなっており、携わっていた馬が出走する週末には、その馬の思い出話を当時の厩舎メンバーと楽しみます。2022年の安田記念を制したソングラインは、私が入社した年にお世話していた馬の1頭です。ソングラインの実母は当時、仔馬を育てるための乳量が足りなかったことから、乳母とともに過ごしました。実母から強制離乳させる際には母仔ともに鳴いていて、私ももらい泣きをしたことを覚えています。そんな馬が安田記念で大活躍! 本当に嬉しかったですね。

生まれたての仔馬

仕事で大変なこと

厩舎の仕事のなかでは、当歳馬を扱うことが最も大変で、気を遣いますね。産まれたばかりの仔馬はまだ、「止まる・進む」といった人の指示を理解することができないため、入社当時は、仔馬を曳くことに特に苦労しました。また、産まれて半年もすると馬体重は約300キロ程度にまで成長するため、暴れると人間の力ではとても抑えらなくなります。馬の扱いは力だけではなく、技術が重要です。そのことを日々痛感し、より高い技術を身に付けていけるように努力しているところです。

仔馬をひく長瀬さん

休日の過ごし方

私が働いている地域は、道央南部・日高エリアです。日高山脈と太平洋に挟まれた雄大な景色が広がる場所ですが、車を使えば1時間程度で苫小牧、2時間ほどで札幌にも行くことができるので、休日には買い物に出かけることが多いですね。好きなバンドのコンサートも観に行けますし、牧場の仕事がオフシーズンとなる9月~ 12月には連休を取得し、少し遠出をして動物園や水族館巡りなどを楽しんでいます。また、北海道はなんといっても豊かな自然が魅力。夏はボートで洞窟を巡るツアーや釣り、BBQなどを楽しんでいます。寒い冬もスノーボードに出かけますし、年間を通してこのフィールドを満喫しています。

ノーザンファームを志望している方へ

牧場の仕事について、どんなイメージを持っているでしょうか。男性中心の職場、力仕事だから体力がないと無理、馬に触れたことがないのに一から挑戦するのは難しい……といった先入観や不安を抱く方もいると思います。もちろん、体力があるに越したことはありませんし、馬に触れた経験がある方なら、仕事にもなじみやすいかもしれません。そうしたことで言えば、私は学生時代、何もスポーツをしてこなかったですし、どちらかといえば運動音痴。また、文化部所属で、馬の知識も競馬の知識もゼロというなかで入社しました。それでも、仕事をしているうちに自然と体力と筋力が付き、今では特に大変さを感じることはなくなりました。また、ノーザンファームの繁殖部門は約1/3が女性スタッフとなっています。力ではなく技術力を活かす、女性なりの馬の扱い方を教えてくれる先輩が身近におり、ていねいに指導してくれます。興味さえあれば、しっかり成長できる環境です。やる気に満ちあふれた新入社員をお待ちしています!