繁殖Breeding

繁殖牝馬（＝母馬）と生まれてくる仔馬の管理を行う、競走馬の「スタート」を担う部門です。

国内で引退した元競走馬だけでなく、国外からも牝馬たちを迎え入れ、「繁殖牝馬」として繋養。母馬たちには、ストレスの無い放牧、身重ゆえ負担がかかりやすい蹄のケアや最適な給餌など、徹底した管理が必要です。春頃には種牡馬と交配させる「種付け」を行います。馬の妊娠期間は約11か月で、翌年の１月～5月にかけて仔馬が産まれます。この時期は当番制での夜勤を行い、母馬を常に観察して出産に備え、状況を見て出産の補助を行います。

出産から約半年後、仔馬を離乳させてイヤリング部門に送り出すときには、成長の喜びと同時に「親離れ」していく寂しさを覚えます。生命誕生の神秘的な瞬間や自分が携わった競走馬の仔や孫を、自分の目でみることができるのはこの仕事の醍醐味とも言えるでしょう。